さつまいもは犬に与えてもOK!
生食 | 生のさつまいもでも食べることは可能ですが、消化に悪く腹痛の原因になることも。 |
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加熱 | 犬の消化性を考えると、火を通してやわらかくしたものを与えることがおすすめです。 |
さつまいもに含まれる栄養素
水溶性と不溶性の食物繊維をバランスよく含んでいるさつまいもは、犬のお腹の調子を整えてくれます。また、胃を守るヤラピンや、抗酸化作用を持つビタミンCなども豊富です。
犬はさつまいもを食べても問題ありません
さつまいもは豊富な食物繊維やビタミンCなどの他、胃を守る働きを持つヤラピンという珍しい成分も補給できます。
生のままでは消化しにくく、腹痛の原因になることもあるため、加熱してから与えましょう。
ただし、さつまいもには糖質や甘味も多く含まれているため、与え過ぎは肥満の原因にもなりかねません。
おやつ代わりに少し与える程度にし、日常的にあげることは控えましょう。

さつまいもは加熱することでホクホクと甘くなり、犬の消化性も良くなります。
犬にさつまいもを与えても大丈夫!
犬にさつまいもを与えることは問題ありません。
さつまいもは甘味があるため、好んで食べる犬も少なくありません。
加熱したさつまいもをいつものドッグフードにトッピングしたり、手作りフードに混ぜてあげることで、愛犬の食欲を刺激することもできます。
もちろん、体質によって相性があるため、初めてサツマイモをあげる時は念のためごく少量から、様子を見ながらあげましょう。
さつまいもを犬に与える際の注意点
さつまいもを愛犬に与える際には、いくつか注意したいポイントがあります。
さつまいもは加熱して皮を剥いたものを
さつまいもは、犬に有害な成分は入っていないませんが、繊維質でデンプンが多いため、生のままや皮の部分は消化によくありません。
胃腸の調子によっては、生のさつまいもで下痢や嘔吐などの消化不良を起こす可能性もあります。
さつまいもは加熱したものをあげた方が、消化性も食べやすさもアップします。
愛犬にさつまいもを与える際は皮を除いて加熱し、食べやすいサイズにしてから食べさせてあげましょう。

さつまいもの甘味をより引き出したい場合には、60~70℃前後の低めの温度で、時間をかけて火を通してあげることがおすすめです。
さつまいもの適正量は?
さつまいもはイモ類の中でもカロリーが高いため、与え過ぎには注意しましょう。
さつまいもをあげるときは、一日に犬が食べる総カロリーの10%以内になるよう与えてください。
一日の目安としては、以下の量を上限にして、さつまいもを与えた分のドッグフードの量も調整しましょう。
- 体重10㎏前後の小型犬……40g程度(厚さ1cmの輪切り1、2枚分)
- 25㎏以上の大型犬……150g程度(さつまいも半分くらい)
与えすぎは肥満や消化不良、偏食にもつながる
また、さつまいもは糖質と食物繊維が多いため、日常的に食べると肥満や消化不良の原因となります。
適正量であっても日常的にさつまいもを与えるのは避け、おやつ代わりや、食事の風味付けに少量を用いるくらいにしてください。
さらに、さつまいもを与え続けると甘味に慣れて、通常のドッグフードを食べなくなることもあります。
偏食が過ぎると、十分な栄養が取れなくなってしまうことも考えられます。
愛犬の体重や食事量・内容に合わせて量を調整し、栄養が偏らないよう気を付けましょう。
加工されたさつまいも食品は与えない
干し芋や甘露煮、ポテトチップスやパンなど、さつまいものお菓子や加工食品は数多くあります。
人間が食べる分には何も問題ありませんが、犬が食べると肥満や病気につながります。
基本的に人間が食べるものは犬に与えないようにしましょう。

水分の少ない干し芋には糖分もギュッと詰まっています。犬に与えるなら少量にしておきましょう。
犬の体質によってはアク抜きが必要
さつまいもから出るアク(灰汁)は、犬に悪影響を与える成分ではないため(※1)、アク抜きを省略しても問題はありません。
しかし、ワンちゃんの体質によっては、さつまいものアクを多く摂取することで、体のかゆみが起こるケースもあるといわれています。
さつまいものアク抜きは、愛犬の様子合わせて行うとよいでしょう。
※1 さつまいものアクの成分は、胃腸機能を整えるヤラピンや、抗酸化作用のあるクロロゲン酸、タンニンなどです。
さつまいもに含まれる栄養素
さつまいもには、さまざまな栄養素が含まれており、皮膚や胃腸の調子を整えたり、免疫力の向上が期待できます。
そのなかでも、特徴的な栄養素をいくつかご紹介します。
- 食物繊維
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さつまいもには、水溶性と不溶性、両方の食物繊維がバランスよく含まれています。
便の硬さを調整してくれる機能がありますが、食べ過ぎると下痢に繋がりやすいため注意してください。
- ヤラピン
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ヤラピンは胃を保護したり、腸の動きをよくする働きがあります。
食物繊維との相乗効果で便秘の改善が期待できます。
- ビタミンC・ビタミンE
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ビタミンCは、、免疫力や健康な皮膚を維持する役割のある栄養素です。
また、ビタミンEは抗酸化作用を補助する栄養素です。
ビタミンCとビタミンEは合わせて取ることで、より効率的に働いてくれます。
ビタミンCは熱に弱い栄養素ですが、さつまいものビタミンCは、加熱調理をしても壊れにくいことが分かっています。
これは、さつまいもに含まれる豊富なデンプンのお陰です。デンプンが、ビタミンCを熱からしっかりとガードしてくれるのです。

さつまいもに含まれるビタミンCは、加熱しても3割程度しか減少しません。